ビッグバン人生理論
高校時代、某河合塾のカリスマ物理講師が喋っていたことを久々に思い出した。
ニュートン力学が世界を支配し、かつ、人間の心の作用が、全て素粒子の振る舞いで決まるとすると、すべての運動は初期条件で決まるために、ビッグバンが起きた時点で、その先に何が起こるかはすべて決まっていて、自分が何を考えているかどのような行動をするのかすらも全て素粒子の運動によって規定されるために、宇宙が始まった瞬間から決まっている
というものである。
高校時代、この考えに触れて非常に衝撃を受けた。じゃあ、勉強しなくても大学受験の結果は宇宙が始まった時から決まってるし何もしなくても結果変わらないじゃんと思ったが、そう考えて勉強しなくて大学に落ちるということも決まっているとするとまずいなと思い、結局受験勉強に勤しんだ。
このこと自体は、前提がニュートン力学だけで世界が説明できるという仮定がおかしい(量子論、相対性理論)とのことで、どうやら厳密には異なるらしい(詳細は筆者もよくわかっていないので割愛する)
しかし、個人的には、冒頭に書いた"すべての将来の事象はビッグバンの時に既に決まっている"というのはロマン(?)があってなんとなく好きだ。
さて、ビッグバン人生理論と題名に仰々しいタイトルを付けたが、この、ビッグバンの時に全ては決まっている、という仮定の下に今を考えたらどうなるだろうか。どんな会社に入社するのか、どんな人と結婚するのか、はたまたどんなご飯を今日食べているのか、既に決まっているから気持ち悪い、とも考えられる。
一方で、いやいや、全て決まっているのだから、それ自体を楽しんだらいいんじゃないか、ということも考えられる。例えば、大事なプレゼンテーションの時にも、「どうせこうなることは決まってるし結果も決まってるんだから、リラックスして楽しもう」、という気になれたり、結婚相手とけんかしても、「まあどうせこの人と結婚するって決まってたんだし仲良くやらなきゃ損だな」、と思ったり、何かツイてないことがあったとしても、「150億年前に決まってたことなんだからそんな些細なことネタにしちゃおう」、くらいポジティブに考えられるんじゃないかなと。
これ自体は今日たまたまディスカッションしながら気づいたことなので、これから実践しながらまた考察してみたいと思うが、なかなか面白い考えなんじゃないかと思ったのでドラフト段階ですが、書いてみました。
まあ、これを書くことも、多分ビッグバンの時に決まってたんで、大したことじゃないんですが・・・。
P.S.
「心の作用」が全て素粒子の運動で決まっているというのは、考えれば考えるほど迷宮に入りそうな仮定だが、これはこれで非常に哲学的な面白い問いになりそう